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2025/11/25
相続放棄
川口市民向け|相続放棄の3ヶ月期限が過ぎたら?借金発覚時の対処法を司法書士が解説

「何年も音信不通だった親族が亡くなった。特に財産もないと聞いていたので、そのままにしていた」 「亡くなってから3ヶ月以上が過ぎたある日、突然、消費者金融や役所から督促状が届いた」

「まさか借金があったなんて……」

「もう3ヶ月過ぎたから、自分がこの借金をすべて払うしかないのだろうか……」

「相続放棄 3ヶ月 過ぎた」
「相続放棄 期限 過ぎたら どうなる」

などと検索して、このページにたどり着いた方も多いのではないでしょうか。


このような絶望的な状況で、当事務所にご相談に来られる川口市・周辺エリアの方は決して少なくありません。

相続放棄の手続きは、原則として「自己のために相続の開始があったことを知った時」から3ヶ月以内に行わなければなりません(民法915条)。この期間を「熟慮期間」と呼びます。

では、この3ヶ月を1日でも過ぎてしまったら、もう手遅れなのでしょうか?

結論(先にポイントだけ知りたい方へ)

▶相続放棄は「原則3ヶ月」ですが、3ヶ月を過ぎても認められるケースがあります。

▶ただし、最高裁判所の判例に基づく「3つの要件」を満たす必要があり、誰でも認められるわけではありません。

▶要件を満たすかどうか、そして「借金の存在を知った日」から3ヶ月以内かどうかが、実務上の大きな分かれ道になります。

▶上申書(事情説明書)の書き方を誤ると、不受理となりやり直しがきかないおそれがあります。



「自分の場合は間に合うのか?」と不安な川口市・蕨市・戸田市の方は、できるだけ早く専門家にご相談ください。

「もうダメだ」と諦めてしまう前に、この記事をお読みください。

一定の条件を満たせば、3ヶ月を過ぎた後でも相続放棄が認められる可能性は残されています。

この記事では、相続放棄の期限を過ぎてしまった場合に「あきらめない」ための手続きについて、相続の専門家である司法書士が徹底解説します。

ちなみに

相続調査のため、3ヶ月を過ぎてしまう恐れがある場合は、あらかじめ、家庭裁判所に対し、熟慮期間の「延長」を申し立てることができます。

民法915条1項但書

→ 家庭裁判所に申立てれば、3か月の熟慮期間を延長できる(放棄の期限自体が伸びる)。

ポイント

▶3か月以内に「財産状況が調査しきれない」などの理由で申立てができる
▶認められれば、延長期間内に放棄申立が可能

3ヶ月の期限は「いつから」数えるのか?(起算点の重要性)

この問題の最大の争点は、3ヶ月のカウントダウンが「いつから」始まるのか、という「起算点」です。 民法が定める「自己のために相続の開始があったことを知った時」とは、判例上、以下の2つの事実を両方とも知った時と解釈されています。

2つの事実

1.亡くなった方(被相続人)の死亡の事実
2.それによって自分が法律上、相続人となった事実


つまり、単に死亡を知っただけでは足りず、自分が相続人であることを知った時点が起算点になるという立場を採用しています。

起算点:自分が相続人であることを知った時点

「相続放棄 3ヶ月 過ぎたかどうか分からない」というご相談では、この「いつから数えるか」がまず重要なチェックポイントになります。

しかし、例外があります。

3ヶ月を過ぎても相続放棄が認められる「例外」とは

原則通りであれば、死亡の事実を知ってから3ヶ月が過ぎた時点で、自動的に「単純承認(借金も財産もすべて相続する)」したとみなされます。

しかし、最高裁判所(昭和59年4月27日判決)は、一定の要件を満たす場合には、例外的に3ヶ月経過後の相続放棄を認めるという判断を示しています。

この例外が認められるためには、裁判所に対して、以下の3つの要件をすべて満たしていることを説得的に主張する必要があります。

要件1

相続人が、亡くなった方に相続財産(借金含む)が全く存在しないと信じていたこと。

要件2

そのように信じたこと(=財産調査をしなかったこと)に、相当な理由があること。

要件3

相続財産(特に借金)の存在を知った時(または通常知り得た時)から3ヶ月以内に、相続放棄の申述をしていること。

【重要】単なる「知らなかった」は通用しません

この3要件、特に「要件2:相当な理由」が最大の鍵となります。

×「相続放棄に3ヶ月の期限があること自体を知らなかった」
×「忙しくて財産調査を忘れていた」


残念ながら、これらの理由は「相当な理由」とは原則として認められません。 一方で、「相当な理由」が認められやすいケースとは、以下のような場合です。

ケース1

亡くなった方とは20年以上も音信不通で交流が全くなく、生前の生活状況も全く知らなかった。

ケース2

財産調査を行ったが、金融機関の取引履歴などを見ても借金の存在をうかがわせる事情が一切なかった。

ケース3

相続関係が複雑で、前順位の相続人が相続放棄したことを知らなかった。

3ヶ月経過後の相続放棄

つまり、3ヶ月経過後の相続放棄は、相続人が当然に持つ「権利」ではなく、裁判所に「例外」を認めてもらうための、極めて高度な法的主張なのです。

【実務上の鍵】裁判所を納得させる「上申書(事情説明書)」

3ヶ月経過後の相続放棄を家庭裁判所に申し立てる際、単に申述書を提出するだけでは、即座に「期限切れ」として却下(不受理)されてしまうリスクがあります。

そこで、申述書と同時に、なぜ期限を過ぎたのか、それが上記の3要件(特に「相当な理由」)に該当することを、法的に説得力のある形で説明する文書=「上申書(じょうしんしょ)」または「事情説明書」を添付する必要があります。

この上申書には、以下のような内容を詳細に記載し、裁判官を説得します。

▶亡くなった方の死亡をいつ知ったか
▶亡くなった方との生前の交流関係(いかに疎遠であったか)
▶なぜ相続財産(特に借金)がないと信じたのか(信じるに足る相当な理由)
▶いつ、どのような経緯で(例:債権者からの通知で)借金の存在を知ったか
▶借金の存在を知ってから3ヶ月以内に申述していること

※重要:管轄の裁判所について

相続放棄の申述先は、相続人の住所ではなく「亡くなった方の最後の住所地」を管轄する家庭裁判所です。 亡くなった方が川口市・蕨市・戸田市にお住まいだった場合、さいたま家庭裁判所(本庁)が管轄となります。

まとめ 「例外」が認められる判断基準

家庭裁判所は次を重視します

1.死亡を知った時期
2.自分が相続人であると認識した時期
3.借金など相続財産を知った時期
4.上記を知らなかったことに相当な理由があるか
5.相続財産を処分したなど「単純承認」になる行為がないか
3か月経過後に相続放棄が認められるケース

状況:借金の存在を知らず、知り得なかった

結果:◎ 認められる(有力)


状況:被相続人の死亡を知らなかった

結果:◎ 認められる


状況:自分が相続人と知らなかった

結果:◎ 認められる


状況:相続財産を処分してしまった

結果:✕ 原則不可(単純承認)

なぜ専門家(司法書士)への相談が必須なのか

この上申書の作成は、法律の専門知識と実務経験がなければ極めて困難です。そして、そのリスクは非常に高いものとなります。

なぜなら、これはやり直しが効かない「一発勝負」に近いからです。

最も恐ろしいのは、この上申書の内容が不十分で、裁判所に相続放棄が「不受理」と決定されてしまった場合、原則として再審査が認められないことです。

「不受理」の決定が出ると、相続放棄によって借金を回避する道は原則閉ざされ、法的にはその借金を相続した状態が確定してしまいます(※その後は自己破産など、別の債務整理を検討する必要が出てきます)。

司法書士は、過去の判例を正しく理解し、皆様の個別の状況を「裁判所が納得する法的構成」に落とし込む訓練を受けています。

相談せずに放置した場合のリスク

相続放棄の期限を過ぎたまま何もせずに放置すると、

– 給料や預金の差押え

– 督促・催告の継続

– 信用情報への影響(いわゆるブラックリスト入り)

など、生活に大きな影響が出るおそれがあります。

「もうどうにもならないかも」と感じているときこそ、一度状況を整理し、 

自分にとって本当に必要な手続きが何かを専門家と一緒に確認することが大切です。

相続放棄が「受理」された後の重要ポイント

無事に相続放棄が認められたとしても、それで終わりではありません。

当事務所では、お客様が真に安心できる状態になるまでサポートします。ここでは、手続き後によくある疑問と落とし穴について解説します。

1.督促を止めるための「債権者への通知」

「裁判所に受理された! これで督促の電話は止まるの?」

いいえ、自動的には止まりません。

家庭裁判所から「相続放棄申述受理通知書」が届けば、法的に放棄は完了です。

しかし、裁判所が債権者(金融機関など)に「〇〇さんが相続放棄しました」と連絡してくれるわけではありません。

裁判所の受理後も重要!

法律上の義務はありませんが、平穏な生活を取り戻すために、督促をしてくる債権者に対して「相続放棄申述受理証明書」のコピーまたは原本を送付することを強くお勧めします。

これを受け取れば、ほとんどの金融機関は請求を止めてくれます。

川口市に事務所を構える斉藤司法書士事務所では、この「受理後の債権者通知」というアフターフォローまで含めてサポートしております。

2.次の相続人への配慮(トラブル防止)

「私(子供)が放棄すれば、借金は全部チャラになる」とお考えかもしれませんが、

いいえ、借金は消えず、次の相続人に引き継がれます。

あなたが相続放棄をすると、法律上「初めから相続人ではなかった」ことになり、相続権は次の順位へ移動します。

1.第1順位(子)が全員放棄 → 第2順位(親・祖父母)へ

2.第2順位(親・祖父母)も全員放棄 → 第3順位(兄弟姉妹・甥姪)へ

相続放棄後は次の順位へ!

つまり、借金が疎遠だった叔父さんや甥・姪にまで回ってしまう可能性があるのです。

裁判所は次の順位の人へ通知をしてくれません。

親族間での無用なトラブルを防ぐため、「自分が放棄の手続きをした」事実を次の相続人に伝える配慮が、実務上は非常に重要になります。

3.空き家の管理責任(2023年民法改正の注意点)

「借金もいらないが、川口市にある古い実家(空き家)もいらない。放棄さえすれば、すべての責任から解放される?」

いいえ、2023年4月の民法改正で、注意が必要になりました。

新しいルール(民法940条)では、相続放棄をした時に「その財産を現に占有(げんにせんゆう)していた」場合に限り、次の人に引き渡すまで財産を「保存(=管理)」する義務が残ります。

責任なしの例

亡くなった親が川口市の実家に一人暮らしで、自分は東京で別居していた。 → 「現に占有」していないため、原則として管理責任は生じません。

責任ありの例

亡くなった親と、川口市の実家で同居していた。 → 「現に占有」しているため、放棄後も家を引き渡すまで管理責任が残ります。

損害賠償責任を問われる可能性も!

もし管理を怠り、空き家が倒壊して被害が出た場合、損害賠償責任を問われる可能性があります。この場合、家庭裁判所が選任する「相続財産清算人」への引き渡し等が必要です。

 結論(川口市、蕨市、戸田市の皆様へ)

相続放棄の原則は「3ヶ月」です。

しかし、もし3ヶ月を過ぎてから債権者の通知が届いた場合でも、諦めるのはまだ早いかもしれません。

ただし、その通知(借金の存在)を受け取った日からが、本当のタイムリミット(最後の3ヶ月)の始まりです。ご自身で悩んだり、放置したりせず、通知が届いたその日のうちに、相続放棄の専門家にご相談ください。

斉藤司法書士事務所は、川口市を中心に、このような期限経過後の相続放棄手続きのサポート経験も豊富です。

川口市・蕨市・戸田市にお住まいでお困りの方は、「3ヶ月を過ぎてしまったかもしれない」と感じた段階で、できるだけ早く無料相談をご利用ください。

斉藤 恭生

司法書士・行政書士 斉藤 恭生(さいとう やすお)
斉藤司法書士事務所 代表

【ご挨拶】

司法書士という仕事は、ミスが許されないため常に緻密な確認が求められ、緊張する場面に立ち会うことも少なくありません。だからこそ日々の仕事を大切に、誠実に、そして常に新鮮な気持ちを持って取り組んでいます。 川口市を中心に、周辺地域の皆様とのコミュニケーションを大切にし、その信頼にお応えしたいと考えています。相続に関するお悩みがあれば、お気軽にご相談ください。

【経歴】

  • 埼玉県立蕨高等学校 卒業
  • 法政大学法学部法律学科 卒業
  • 2001年 行政書士試験合格
  • 2002年 司法書士試験合格
  • 都内法律事務所での勤務を経て、2006年に父の事務所と合流し、川口市に事務所を移転。

【資格・所属】

  • 司法書士(埼玉司法書士会 登録番号 第1056号)
  • 簡裁訴訟代理関係業務認定(認定番号 第201041号)
  • 行政書士(埼玉行政書士会 登録番号 第02132747号)

斉藤司法書士事務所

〒332-0032 埼玉県川口市中青木2丁目22番3号
(川口簡易裁判所の横、川口登記所の前)

相談は無料です。まずはお気軽にご相談ください。
▶ お電話でのご相談 048-255-3666
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